用語集(さ行)

ジェンダー(社会的性差) / Gender

男女の生物学的性別(sex)ではなく、社会的価値観などによって規定された社会的性差のこと。開発途上国の開発では、ジェンダーに配慮することでより効果があがると考えられている。

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ジェンダーに基づく暴力 / Gender-Based Violence (GBV)

社会的性差に基づいて、相手の意志を反して害を与える行為を指す包括的用語。女性に対する身体的、性的、心理的暴力や社会的、経済的虐待等を含む。ジェンダーに基づいた暴力は国際機関によって保護されている基本的人権に反する。

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思春期の若者 / Adolescents

国連人口基金は、国際保健機関、ユニセフとともに、15歳から24歳の人々を若者と定めている。

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持続可能な開発 / Sustainable Development

持続可能な開発とは、自然環境の保護と、現在の世代と将来の世代のニーズを満たす開発が共存すること。持続可能な社会を創り出すためには、民主的な社会制度、社会や環境への影響を考慮した経済制度、人権の擁護、健康の増進などを保障する社会が求められている。国連人口基金は、人権、平等、持続性の基本原則に基づく持続可能な開発を取り組んでいる国々を支援している。

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児童婚 / Child Marriage

18歳未満の子供の結婚。児童婚は、一般的に極度の貧しい地域で多く見られる。少女たちのほとんどが教育を受けておらず、農村地域に住んでおり、安全でない状況での出産や育児が多く行われている地域は思春期の少女の出生率が最も高い。2013年発表のデータによると、児童婚はアルジェリアでは人口の2%、ニジェールでは75%行われるなど、国により状況は大きく異なる。

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若年妊娠 / Adolescent Pregnancy

15歳以下での妊娠。若年での妊娠は、出産時の困難やフィスチュラ(産科ろう孔)の原因にもなっており、健康上のリスクや、人生の選択肢が制限されるなど、女性に対する影響が大きい。多くの国では結婚できる年齢を法的に定めてはいるが、その年齢以下での婚姻が多く存在する。

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周産期死亡率 / Perinatal Mortality Rate

周産期は、妊娠22週から出生後7日未満の時期を表す。よって周産期死亡率は、年間の出産数(出生数+妊娠満22週以後の死産数)1,000人当たりの死産数と早期新生児の死亡数を合わせたもので表す。この死亡率は、産科・小児科の施設と医療技術者不足や母体の健康・栄養を反映することから、重要な指標として使われている。

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助産師 / Midwife

安全な出産を行うために、分娩に立ち合う専門的知識・技術を持つ者。助産師が分娩に立ち合うことで、分娩に伴って発生しうるリスクやトラブルにその場で対応することができ、出産の安全性が高まる。また、助産師のような出産に関する正しい知識を持った人物の立ち会いは、ミレニアム開発目標の「目標4乳幼児死亡率の削減」と「目標5妊産婦の健康の改善」を達成するうえでも重要となる。国連人口基金では、開発途上国において、助産師などの専門技能者の立ち会い分娩の促進活動を行っている。

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女性性器切除 / Female Genital Mutilation(FGM)

思春期までの女児の外性器を切り取る(または女性性器の一部に傷をつける)社会的慣習。アフリカ、中東、アジアなどの開発途上国で現在も行われている。貞操、純潔の象徴とされるが、切除により、性交や出産時に痛みと潜在的危険を伴うようになり、また、性感染症に感染する危険も増加するため、弊害は大きい。

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女性のエンパワーメント / Women's Empowerment

女性が社会的・経済的な力と能力を獲得すること。エンパワーメントとは、1980年代以降広まった概念で、社会的弱者が自分で力をつけること、またその過程を他者が側面支援することを指す。個人の内面に自己否定や無力感を生み出す社会的要因を本人が自覚することによって尊厳を回復して自信がつき、そのような内面的変化が生活機会の自主的な拡大にもつながる、という考え方に基づく。

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人口爆発 / Population Explosion

20世紀後半以降に開発途上国の多くで起きた急激な人口増加を指した。この時期、子どもを多く産む多産傾向がそれ以前とあまり変わらなかった一方で、開発の進展に伴い保健医療サービスなどが改善されたために死亡率が大幅に下がった。この出生率の上昇と死亡率の低下という不均一な変化のため、人口が急速に増加した。 このため、20世紀は「人口の世紀」、「人口爆発の世紀」とも呼ばれていた。しかし、人口増加のスピードは90年代頃にピークを迎え、その後緩やかになってきている。

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人口ボーナス / Demographic Dividend

多産多死の社会から少産少死の社会へ移行する人口転換に伴い、経済発展が後押しされること。従属人口、つまり年少人口と高齢者人口が相対的に小さくなり、働き手である生産年齢人口の割合が大きくなると、扶養される人口の比率が低下する。子ども一人当たりの教育・医療などへの投資が増え、女性の社会進出が進み、貯蓄も増加することから、国の経済発展につながる。日本は、1960年代から90年代初頭まで人口ボーナス期にあったとされ、この時期に高度経済成長を成し遂げた。今後はアフリカ諸国に人口ボーナス期が到来するといわれている。

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新生児死亡率 / Neonatal Mortality Rate

年間の出生数1,000人当たりの生後28日以内の新生児の死亡数(死産は含まない)を表す。2012年発表のデータでは、乳幼児死亡(生後5年以内の死亡)のうち、44%が生後28日以内に死亡した。原因としては、早産、分娩合併症、衛生管理が不十分なために起こる感染症などが考えられる。2012年の先進国の新生児死亡率が4に対し開発途上国は23と、開発途上国の数値は高い。

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人道支援 / Humanitarian Support

紛争や自然災害などが起きた際に、人道的配慮から行う支援。そのような非常時には、人々の性と生殖に関する健康を含めて深刻な打撃を受ける。特に被災地で大きな被害を受けるのは女性と子どもたちである。
国連人口基金は、被害地域の人々への性と生殖に関する健康関連の保健医療サービスや、必要最低限の衛生用品をまとめた衛生キット等、基本物資の緊急供給を担当する。さらに、復興期においても、女性や子ども、若者たちが再建プロセスに主体的・積極的に関われるよう支援を行っている。

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性感染症 / Sexually Transmitted Infections/Diseases (STI/D)

性行為により感染する病気。HIVの感染によるエイズなどが挙げられる。コンドームの不使用や誤った使用が性感染症や思春期の妊娠に繋がる。米国国際開発庁が行っている人口保健調査(DHS)の2012年のデータによると、15歳から19歳までの女性の方が、同年齢層の男性よりも性感染症に感染しやすい。その理由として、生物学的要因だけでなく、女性は男性に比べて性に関する情報の取得が困難であることなどが挙げられる。2012年に、性行為により性感染症に感染、または罹患した15歳から19歳までの女性は、ギニア(35%)やガーナ(29%)などのアフリカの国々が多かった。

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性教育 / Sexuality Education

若者が性に関する知識を習得し、賢明な選択をすることができるようにするための教育、またその普及活動のこと。若者は、性に関する知識を十分に兼ね備えてないことが多いため、性暴力や意図しない妊娠、性感染症などのリスクにさらされることが多い。世界的に見ても、性に関する正しい知識を備える若者は、2003以降増加傾向にはあるものの、十分ではない。国連人口基金では、性と生殖に関する健康・権利の観点から、主に思春期の女子に対する性教育の普及に尽力している。

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脆弱性 / Vulnerability

紛争、自然災害、気候変動や公害などの逆境を克服しづらい状態。女性、子どもや若者、高齢者や障がい者などもライフサイクルにおいて場所、社会的地位が不安定なため、これらの逆境に脆弱だといわれている。国連人口基金では、それらの脆弱性が高い人々を支援するために、ジェンダー平等や女性のエンパワーメントの促進に力を入れている。

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青少年 / Young People

国連人口基金は、国際保健機関、ユニセフとともに、10歳から24歳の人々を若者と定めている。

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性と生殖に関する健康 / Sexual and Reproductive Health

性に関する身体的、精神的、社会的健康のこと。人が安全で満ち足りた性生活を営み、結婚をするかしないか、子どもを産むか産まないか、産むなら何人産むかを自由に決められること。医療サービスに留まらず、性教育やHIV/エイズなどの性感染症の予防やカウンセリングも含む。今日の人口問題対策の基本理念とされている。

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世界人口デー / World Population Day

毎年7月11日。1987年7月11日に、国連がユーゴスラビア(当時)で生まれた男児を50億人目と認定したことに基づき、世界の人口問題に対し関心を深めてもらうことを意図して1989年に制定された。その後、世界人口は、1999年10月12日 に60億人に達し、2011年10月31日に70億人に達した。

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セックスワーカー / Sex Worker

性的サービスを提供する仕事をしている人。
セックスワーカーは、不特定多数と性交渉をもつことから、HIV/エイズ感染のハイリスクグループとして位置づけられている。セックスワーカーについては、国や文化により対応が異なるが、タイ王国における100%コンドーム使用プログラム(売春宿等にコンドームを配り、使用を徹底させる)のようにコンドーム使用を推進する対応策が増えてきている。
開発途上国では、セックスワーカーは社会的・経済的地位が低く、その他の職業の選択が困難な状態に置かれ、差別や暴力、嫌がらせを受けていることが多く、現状に即した総合的な対策が必要である。

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専門技能者の立ち会い分娩 / Skilled Birth Attendance

医師、助産師、看護師といった専門的知識・技術をもった者の立会い、介助による分娩。
開発途上国では、出産の約半数は専門技能者が立ち会うことなく行われている。専門技能者が分娩に立ち会うことで、問題が生じる可能性を察知し予防することができる。合併症の発症など、異常症状が出現した場合は、救命のための処置を提供し、必要時にはより高次の産科医療施設を紹介することができる。また、出産前後の母子に関するケアの基本的情報を母親に提供できる。
開発途上国では、伝統的産婆(Traditional birth attendant)が出産に関わることが多いが、WHOでは「専門技能者」と認めていない。

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Last updated: 2014-08-08