国連人口基金事務局長トラヤ・A・オベイドからのメッセージ

2006年女性に対する暴力撤廃の国際デーを迎えて

2006年11月22日

全ての女性・少女には、暴力の脅威にさらされる心配のない家に住み、虐待を恐れることなく学校に通い、ジェンダーに基づいた暴力を受けることのない生活を送る権利があります。

女性に対する暴力撤廃の国際デーを迎えるにあたり、上記の権利は、人類全体によって共有され、叶えられるべき最低限の願いです。これらは、世界の全ての国の政府が確約し、繰り返し表明している責務に基づいており、国際法の中にも正式に明記されています。

それにもかかわらず、様々な国のデータによると、10~60%の女性が身体的暴力を、そして20~75%の女性が精神的虐待を男性パートナーから受けています。また、性的暴力の標的になる女性は20%にも上ります。

国連人口基金(UNFPA)は、この16日間の「女性に対する暴力を終わらせる運動」に参加することを誇りに思います。この暴力が何の罰も受けずにいる現状を変え、セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスへの権利を含む女性の権利を向上・保護し、機会の享受、参加、意志決定の均等を促進するための活動に取り組んでいます。

国連人口基金は、本日、これらの問題に光をあて、正義を求めて運動を各国で続けている全ての女性に対して敬意を表します。また、関連する法律の整備に当った各国政府・議会に対して感謝の念を示します。今日では、89カ国において家庭内暴力(DV)に対する法が制定されており、104カ国で配偶者間のレイプの起訴が可能です。さらに、90カ国の政府が、セクシュアル・ハラスメントに関する何らかの法を整備をしており、93カ国が人身売買に対する法律を制定しています。

国連人口基金は、これらの法律を既に制定している政府や議会に対して、確実に施行するよう要請します。また、暴力を受けた女性や少女たちのための政策を導入した政府や議会に対しては、感謝の意を表します。そして、女性に対する暴力の防止において男性や青少年が重要な役割を果たすことや、ジェンダーに基づいた暴力とHIV/エイズの蔓延との関連性への注目が高まってきていることに対して心強く感じています。

「女性に対する暴力撤廃の国際デー」を迎える25日、全ての政府・議会に対して、被害者の立場に立った質の高い対応がなされるため、またそのような対応が適切に行われているか監視するための法律や政策、プログラムを制定することを要請します。各国の成功事例を参考にしながら、互いに高めあう必要があります。世界の平和と安全を実現し、貧困を過去のものとすることができるかどうかは、女性と少女に対する差別と暴力の撤廃の成否にかかっています。

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