プレスリリース 2006年8月

欧州委員会(EC)、ネパール紛争地域で国連人口基金のリプロダクティブ・ヘルス・キャンプを支援

2006年8月8日
ネパール、カトマンズ

国連人口基金(UNFPA)は欧州委員会の支援を受け、ネパールに特設キャンプを設置した。これによって人々は、10年間の内戦の間受けられなかったリプロダクティブ・ヘルスケアをまもなく享受できるようになる。

移動式医療サービスは、今後一年で男女約15,000人と、ネパールの極西部と中西部に位置する6つの山岳地域の青年キャンプにおいて利用可能となる。

ネパールでは、人口の80%以上が農村部に住み、地理的、経済的、文化的な障害から基礎的医療ケアへの機会が制限されている。長く続いた武力紛争により医療従事者や医療施設、医療品の不足が深刻化したため、ごく一般的な病気さえも治療が困難となってきている。年間約100,000人の女性を苦しめる妊産婦特有の疾患は、ほとんど放置されたままである。

国連人口基金ネパール事務所代表の佐崎淳子は、この医療サービスが不可欠であることを次のように強調した。「このプロジェクトによってこそ、多くの死や苦しみ、極度に制限された生活状況をひきおこすリプロダクティブ・ヘルス関連の問題を予防し、是正することができるのです」

巡回医療チームは仮施設を建て、家族計画、緊急産科ケア、健康診断、また性感染症やHIV・エイズ、性的暴力のような、場合によっては生死に関わる問題のカウンセリングや治療を行う予定である。またキャンプでは、子宮脱矯正等の重要な外科処置も行えるようにし、更に治療が必要な場合には国の医療制度への紹介をおこなう。

今後このようなサービスがしっかりと被害地域に行き届くように、現地の医療従事者は緊急事態でもリプロダクティブ・ヘルスケアが提供できるように訓練を受ける予定である。

欧州委員会人道支援事務局(ECHO)からの資金援助により、国連人口基金の専門家は緊急事態におけるリプロダクティブ・ヘルスケアを支援し、人種、民族、宗教、性別、年齢、国籍、政治的色彩に関係なく、被災者に公平な援助を行う。

第16回国際エイズ会議には、世界の政策決定者、科学者、NGO団体代表、HIV活動家が参加し、なぜ地球規模のHIV対策がその需要を大きく下回っているのかということについて、その解決策を話合う予定である。

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第16回国際エイズ会議に合わせて、写真展「夢を追う」(Chasing the Dream)を開催

2006年8月10日
ニューヨーク、国連

内容:写真展
場所:トロント大学 ハートハウス
日時:2006年8月1日~8月31日
開会レセプションパーティ:2006年8月11日

世界中の貧窮に陥った若者にとって、貧困からの自由とは夢そのものである。「夢を追う:ミレニアム開発目標を象徴するユースフェイス」は、若者8人のそれぞれの言葉で彼ら/彼女らの生活を追った写真展である。この移動展はトロント大学ハートハウスで8月1日から8月31日まで開催される。世界人口の3分の1を占め、その85%が発展途上国に住む10歳から24歳の若者に貧困が与えている影響を国際的に認知してもらうことを目的に行われている。

トロント大学ハートハウス、大ホールにて8月11日金曜日午後8時から10時まで、若者の活力、創造力、可能性を称える開会式典が行われる。ゲストには医療ジャーナリストで唯一人3つのジャーナリズムの大賞 (ピーボディー賞、ジョージ・ポーク賞、2度のピューリツァー賞) の受賞者である、ローリー・ギャレット氏を迎える。ギャレット女史はベストセラーとなった「カミング・プレイグ―迫りくる病原体の恐怖」と「崩壊の予兆― 迫りくる大規模感染の恐怖」の著者でもある。またモントリオールのバンド'The Stills'とHIV/エイズに感染している女性によるそれらの女性のためのNPO団体'The Positive Voice Theatre'一座によるエンターテイメントも予定されている。他のゲストには国連人口基金HIV/エイズ部長スティーブ・クラウス(Steven Kraus)や写真展の若者の1人であるジャクソン・リチャード(Jason Richards)氏が含まれる。

またこの展示会では8人の若者のフォトエッセイを作成したアルゼンチン出身の世界報道写真審査委員長で、ニュー・ジャーナリズム賞を受賞したディエゴ・ゴールドバーグ(Diego Goldberg)氏と、彼らの物語をシンプルだが喚起的な言葉でつづった、アルゼンチンの日刊紙クラリン前編集長でジャーナリストであるロバート・グアレスキ(Robert Guareschi)氏の作品も展示される。

「この展示会の目的は、世界には機会を与えられるのを待つ若者が何百万人といるということを、私達がしっかりと意識することです」と、国連事務次長で国連人口基金(UNFPA)事務局長トラヤ・A・オベイドは語る。

『夢を追う:ミレニアム開発目標を象徴するユースフェイス』は入場無料で午前8時から午後8時までトロント大学ハートハウス内マップルームで一般公開される。1カ月にわたる展示会はハートハウス、国際保健センターとトロント大学学生部の協力によって実現する。

「夢を追う」は経済社会局(DESA)、国連アフリカ経済委員会(UNECA)、国連教育科学文化機関(UNESCO)、国連人口基金(UNFPA)、国連ミレニアムキャンペーン(UNMC)、世界銀行(WB)、若者雇用ネットワークの協力とフィンランド政府からの資金援助を受けて、国連関係機関が合同で発案したイベントである。「夢を追う」は、ブラジル、カンボジア、インド、ジャマイカ、モロッコと、ウガンダ北部、ウクライナのキャングワリ難民キャンプに住む若者が使い捨てカメラで撮った写真とエッセイを取り上げている。「夢を追う」の展示はニューヨークで始まり、ジュネーブやドイツ、ガーナを経て世界中を回る。

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トロントで第16回国際エイズ会議が開催される:国連人口基金、HIV/エイズの女性化傾向と妊産婦治療措置の不足を強調

2006年8月10日
ニューヨーク、国連

エイズが発見されてから25年経った今年、国際機関、NGO団体や科学機関の代表が集まり、80年代初期から始めた研究の成果について話し合う予定である。

国連人口基金(UNFPA)は会議期間中、特に若者間のHIV/エイズ女性化傾向を強調する。国や地域によっては、HIV感染している若者(15-24 歳)のうち76%が女性である。また世界でHIV感染している女性の76%はサハラ以南アフリカに住み、カリブ海周辺ではHIV感染している人々の51%が女性である。またアジアでも女性の感染率は増加し続け、今では30%となっている。何百万もの妊産婦が、必要な抗レトロウイルス治療を受けられないため、胎児を感染から守ることができない状況である。

国連人口基金は討論会やサテライト会議に参加し、有効ではあるが最貧かつ危険な国々の女性や若者には支援の手が行き届いていない現状のプロジェクトについて言及する予定である。また、HIV/エイズ予防策と性と生殖に関する健康、物資の安全供給、母子感染予防、社会的に弱い立場に置かれているグループや若者と結びつける必要性を呼びかけるイベントにも参加する予定である。これまで支援の手が届かなかった思春期の少女や母親のHIV感染予防のためのHPVワクチンの役割について議論をするサテライト会議には特に注目が集まっている。また若者による事前会議も行なわれる。

8月10日(木)
内容: 若者による事前会議 参加者:世界中から250人の若者が集まり、本会議で取り上げられる内容を討論会やサテライト会議などで話し合う。
時間:午前9時から
場所:トロント大学 医学部校舎

8月11日(金)
内容:Chasing the Dream (夢を追う):開会式では、若者の活力、創造力、可能性を称える。
参加者:医療ジャーナリストで唯一ピーボディー賞、ジョージ・ポーク賞、ピューリツァー賞(2度)を受賞した著者である、ローリー・ギャレットを含む。ギャレット女史はベストセラーとなった「カミング・プレイグ―迫りくる病原体の恐怖」と「崩壊の予兆―迫りくる大規模感染の恐怖」の著者でもある。また、モントリオールのバンドThe StillsとHIVに感染している女性によるそれらの女性のためのNPO団体"The Positive Voice Theatre"一座によるエンターテイメントが予定されている。他のゲストには国連人口基金のHIV/エイズ部長スティーブン・クラウス(Steven Kraus)や写真展の若者の1人ジェイソン・リチャード(Jason Richards)などが含まれる。
時間:午後8時から10時
場所:トロント大学 ハート・ハウス 大ホール
ウェブサイト:www.chasingdream.org

8月12日(土)
内容:ユースフォースの出陣式
時間:午後7時
場所:トロント Olympic Spirit

8月13日(日)
内容:若い少女や女性のHIV予防策を改善するHPVワクチンの潜在効力について。HIVに関する認識とこれまで支援の手が届かなかった人々のHIV予防のためのHPVワクチンの効果について、サテライト会議で発表。HPVワクチンとは性感染症予防のために開発された初の生物学的処置である。
参加者:国連人口基金リプロダクティブ・ヘルス部長アルレッティ・ピネ(Arletty Pinel)が講演する。
時間:午後2時45分から4時45分
場所:Skills Building Room 9

内容:女性と少女のためのハイレベル会議:この会議では、なぜ女性や少女の間でHIV感染率が未だ急上昇中なのかという問題について根本から話し合い、証拠を提示しながら、対策や障害、機会について議論する予定である。
参加者:国連人口基金事務局次長マリー・シモネン(Mari Simonen)が講演をする。時間:午後2時半から4時
場所:フェアマウント・ロイヤル・ヨーク・ホテル

8月14日(月)
内容:若い女性のエンパワーメントを通じて社会に変化をもたらす。若い女性と共に働く人々に、どのようにして女性たちを力づけ、地域のリーダーや活動家に育て上げるかを示すため、国連人口基金とYMCA(キリスト教青年会)がトレーニング・マニュアルの共同発表を行う。
時間:午前10時15分から10時45分
場所:会議室1

8月15日(火)
内容:若者を危機的状況から救うために、マスコミや教育、地域に根ざしたプロジェクトに関する国連人口基金、世界保健機関(WHO)、国連児童基金(UNICEF)、国連エイズ合同計画(UNAIDS)の合同研究成果について。
参加者:講演者には、国連人口基金事務局次長マリー・シモネン、ステファン・ルイス(Stephen Lewis)事務総長アフリカHIV/エイズ特使、ジョイ・フマフィ(Joy Phumaphi) WHO事務局長補佐を含む。
時間:午後6時から8時
場所:会議室2

8月16日(水)
内容:今日の疫病へのニーズを満たすための基礎を見直す。討論者たちは伝統的なアプローチの限界について分析し、どのようにして現在のプログラムを改善していくのかを検討する。
時間:午前7時から8時
場所:Skill Building, Room 7

内容:共通性について探る:HIV/エイズ対策に性と生殖に関する健康プログラムを統合する。
時間:午後4時15分から5時45分
場所:会議室3 内容:記者会見:予防へ向けて協力を 若者のための効果的なHIV予防策を検討し共同報告(上記参照)を発表する。
時間:4時から4時45分
場所:報道センター ルーム 2

8月17日(木)
内容:記者会見:HIV予防と男性の割礼
時間:正午 場所:報道センター ルーム3

内容:MTV (ミュージックテレビジョン)48 Fest:若者による8本の短編映画。MTVが8チームの若者グループに題目、撮影機器を提供する。それぞれのグループは、48時間で脚本作りから、撮影、編集までを行い、HIV/エイズに関する8本のドキュメンタリー・フィルムを制作する。国連人口基金とMTV Staying Aliveが主催し、受賞作品は夕方のイベントで選ばれる。
参加者:K'naan他特別ゲストによる公演も予定されている
時間:午後8時 場所:MTVコンサートホール

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第16回エイズ国際会議、国連人口基金はHIV/エイズの女性化傾向と妊産婦のための予防と治療の不足について言及する

2006年8月11日
インドネシア、チアミス

エイズ国際会議の準備を行っている中、国連人口基金(UNFPA)は、HIV/エイズに感染している女性や少女への予防、治療、支援のためのユニバーサル・アクセスを実現するときであると警告する。今回の会議のテーマは、「実現の時」である。

「HIV/エイズの蔓延から25年が経ち、研究成果が見られる一方で、まだ多くの課題が残っています。治療の拡充とともに、予防、ケア、支援にも力を入れなければなりません。何百万の女性、男性、若者が危機に瀕してため、対応を急がなければなりません」と国連人口基金事務局長トラヤ・A・オベイドは述べる。

「HIV/エイズの問題を伝えるのに世界は時間がかかりすぎています。今こそ伝えるときです。ジェンダーの不平等について話し合われなければなりません。エイズ感染者への非難や差別に立ち向かわなければなりません。迅速に行動すべきです。」と事務局長は続ける。

女性や少女がHIV/エイズの浸食を最も受け、世界中でその勢いは男性を上回る。HIV感染している女性の76%はサハラ以南アフリカに住み、女性の74%は15歳から24歳の若い年齢層である。カリブ海周辺では、HIV感染している人の51%は女性であり、アジア地域の女性感染率は、30%に達した。何百万の妊産婦は、必要とされる抗レトロウィルス治療の不足により、赤ん坊を感染から防ぐことができない。

国連人口基金リプロダクティブ・ヘルス部長アルレッティ・ピネルは、妊産婦への地球規模の取り組みは見るに耐え難いほど失敗の連続であると警告する。今日、専門家によると、HIVに感染している妊産婦の10人に1人しか、母子感染を防ぐための医薬品を手に入れられない。また、彼女たちが治療を受けられたとしても、子どもが生まれるやいなや、その治療はしばしば止められてしまう。このことは、子どもは生きられるかもしれないが、母親は生きることができないことを意味する。

「国連人口基金やパートナー団体は、HIV感染予防を性と生殖に関する健康と結びつける包括的な対策を支援する」と国連人口基金HIV/エイズ部長スティーブ・クラウスは述べる。このような対策には、少女や女性の間のHIV予防、HIV感染している女性の間で望まれない妊娠を防ぐこと、また彼女たちとその家族に治療やケア、支援を行なうことが含まれる。

国連人口基金は、いくつかの会議討論会でリプロダクティブ・ヘルスとHIV/エイズ予防とそのケアの関連性について強調する。特に、同基金が共催しているサテライト会議において、新しいヒト乳頭腫(にゅうとうしゅ)ウイルス(HPV)ワクチンとHIV予防対策との関連性についての発表には、注目が集まっている。

カナダ政府、国連人口基金、国連合同エイズ計画(UNAIDS)やその他のパートナー団体は、世界中から250名の若者を集め、ユースによる特別事前会議を行う。8月10日から13日まで行われ、若者たちは討論会やサテライト会議に参加しHIV感染の影響について自らの経験や意見を交換する機会を得る。

同基金HIV/エイズ部長は次のように述べる。「毎日6000人の若者が新にHIVに感染している今日、このフォーラムは時機を得たものであります。15歳から24歳までの年齢層は10億人を数え、そのうち約1千万人がHIVに感染し、新規感染の約50%は、この年齢層で起こっています」

第16回国際エイズ会議には、世界の政策決定者、科学者、NGO団体代表、HIV活動家が参加し、なぜ地球規模のHIV対策がその需要を大きく下回っているのかということについて、その解決策を話合う予定である。

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ジャワ島西部で、津波による生存者は未だにリプロダクティブ・ヘルスサービスに十分アクセスできない

2006年8月11日
インドネシア、チアミス

先月の津波生存者は依然として生活必需品とヘルスケアの機会が不十分で、その多くが仮設避難所近郊のコミュニティーや専門家チームの報告に頼らざるを得ない状況が続いている。

現在妊娠3ヶ月で3人の子どもを持つ28歳のウシラー(Usirah)は、3日間衣服を変えていない。彼女の所持品は、被災前公務員として働いていたカラピャク(Karapyak)ビーチの宿屋を壊した強力な波によって流されてしまった。

「全てにおいて厳しい状況です」と彼女は述べた。「水浴用に水を確保する手段がありません。ケアを一度も受けたこともないし、ここに来た医療従事者が全員男性なのでそうしようとも思いません」

ウシラーと、3人の子どもを持つ妊娠4ヶ月で25歳のコミア(Komiah)は、以前働いていた宿から遠くないバゴロ村で、46人の女性たちと一緒にテントで避難生活を行っている。約68人の男性生存者達が地域のコミュニティーハウス前に仮テントを設置した。

「多くの人たちが水浴びのために近所の家々を回ります」、「キャンプ地でトイレを使用したい人は、順番が回ってくるまで長い列に並ばなければなりません」と国連人口基金(UNFPA)から派遣されたリプロダクティブ・ヘルス調査チームの一員であるウィ・ウィナルニ(Wiwin Winarni)は述べた。

7月17日に起きたマグニチュード7.2の地震で発生した津波によって、ジャワ島南岸に沿い、ジャワ島中西部、ジョグ・ジャカルタ州が被害を受けた。ジャワ島西部のタシクマラヤ(Tasikmalaya)地方と、チアミス地方の観光都市パンガンダラン(Pangandaran)は最も被害の大きい場所で、約623人が亡くなり、176人が行方不明で、7600人が住居を失った。

災害が起こると、女性や少女は最も弱い立場に置かれる。というのはリプロダクティブ・ヘルス関連の必需品が十分に供給されることはまずないからである。また水や生理用ナプキンの入手が困難であるため妊産婦が健康問題に直面し、特に合併症を患っている人々にとっては、妊産婦ケアの不足により母子ともに命の危険にさらされる。合併症は通常、妊産婦の約15%に起こるが、緊急時にはストレスやトラウマ、困難な生活環境が原因で、より頻繁に起こりうる。

助産師であるエリン(Elin)は、チアミス(Ciamis)にある全ての仮設住居を訪ねている。「医療器具を失くしたため、避難している妊産婦の出産時に最良の処置を施すことができません。女性や少女、新生児の衛生状態を保つための物資を非常に必要としています」とエリン(Elin)は述べる。

「被災地の医療従事者や医療施設が直ちに仕事を再開できているということは良いことですが、物資が不足しているため、避難民やコミュニティーで暮す人々に最良の処置を施すための支援を必要としています」と国連人口基金インドネシア事務所代表ザヒドル・フク(Zahidul Huque)は述べる。

「チアミスとタシクマラヤ地方でニーズ・アセスメントを行った結果、避難民ケアを行っている現地の助産師は、救命のための妊産婦ケア物資を必要としていることが分った。国連人口基金は、今後3カ月を見込んで50個の助産師用キットを発送し津波生存者の衛生状態を保つために追加物資を発送する予定である。

また、同基金は州や地方の保健局を支援し、母親や新生児に関するデータ収集を行っている。「受益者や医療従事者、彼ら・彼女らの能力に関するデータは、支援の優先事項を決定するにあたりとても役に立ちます」とニーズ・アセスメントチームの一員であるトミー・スラクソノ(Tommy Sulaksono)は述べる。

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第16回国際エイズ会議、コンドームに対する注目度は低い - 新しい予防技術に焦点が置かれ、コンドームに対する議論は蚊帳の外

2006年8月16日
カナダ、トロント

第16回国際エイズ会議(トロント)では、「予防」と「最新技術」がキーワードであるが、国連人口基金(UNFPA)は、何百万の人々が未だに最も簡単で手に入りやすい感染予防手段であるコンドーム(女性、男性用)にアクセスできない現状への注意を呼びかける。

今回の会議には、世界中から研究者、活動家、政策決定者など計25,000名が参加し、地球規模の感染症の対応策として「予防」が最も費用効果があり持続可能なものであるということを国際社会が認識した初めての会議となった。ビル・クリントン前米大統領とビル・ゲイツ米マイクロソフト共同創立者が基調講演を行った。二人とも感染の広がりを防ぐためにはマイクロビサイド(細菌剤)のように、女性自身で使用可能な手段が必要であると強調した。特に、若い女性や少女の間の新規感染率が最も高く、その必要性は極めて高い。また、ワクチンの効果や、男性の割礼がHIVウィルスの感染率を遅らせるという内容にも注目が集まった。

国連人口基金HIV/エイズ部長スティーブ・クラウス(Steve Kraus)医師は、次のように主張している。「新しい予防技術に関する議論は、地球規模の感染症への対応策として確かに重要な一歩ではありますが、一方でこれらの技術が広く普及するのは、当分先のことになります」、「この瞬間も、人々はHIVに感染しつづけています。新しい技術の議論や研究成果を称える一方で、我々は現実に手に入るものを未だに活用できていません。コンドームは既に利用可能なものですが、十分に普及していないのです。その効果は、HIV 感染予防への最も有効な手段です。」

今日、推定80~100億個のコンドームが低・中所得国で配布されているが、その数は全需要の半分でしかない。HIV感染率が最も高いサハラ以南のアフリカでは、男性は年間平均10個のコンドームしか手に入らない。女性用コンドームは、ジンバブエやマラウイのような感染率の高い国で需要が高まっている上に、その配布数自体も増えてはいるが、コンドーム全体では0.3%を占めるに過ぎない。

国連合同エイズ計画(UNAIDS)の推定によると、高まる需要を満たすための資金は、現在3億2千万米ドル(年間)から2015年にはその2倍にあたる5億~6億3千万米ドルが必要となる。

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HIV感染した妊産婦に対するサービスの欠如: 国連人口基金、総合的なリプロダクティブ・ヘルスサービスの不足を警告

2006年8月18日
ニューヨーク、国連

トロントで開催された第16回国際エイズ会議における治療の拡大を目指す熱心な議論にもかかわらず、HIV感染者の中でも特に妊産婦に対するサービスの欠如が専門家たちや国連人口基金(UNFPA)によって指摘された。「今までのプログラムは失敗でした」と国連人口基金のリプロダクティブ・ヘルス部長アルレッティ・ピネル医師は述べた。「財源支援の面では世界規模のHIVへの対応は充実しているにもかかわらず、妊産婦は未だに母子感染を防ぐための薬を得る手段がありません。膨大な数の妊産婦とその子供たちが死の危険にさらされているのです」

2001年には世界の首脳陣、政策立案者、そして活動家が国連エイズ特別総会に集まった。その会議で合意に達した「国連エイズ特別総会の政治宣言」の中の目標のひとつは、2005年までに抗レトロウイルス薬を受けられるHIV感染した妊産婦の割合を80%まで増加するというものだった。しかし現在、その割合は世界的に9%にとどまり、目標であった80%に達した国は一つもない。一方、まだ十分ではないが、全体的な治療は20%まで増加し、21カ国が政治宣言で設定された目標である50%に到達した。実際のところ、政治宣言の中で達成した目標は、HIV対策に指定された資金額だけである。

ピネル医師は、母子感染予防が極端に遅れている理由を次のように説明している。HIV感染は、現在一般的におこっているリプロダクティブ・ヘルスケアになかなか手が届かないという問題をさらに悪化させている。「現在、毎年、数十万もの女性が出産時に亡くっています。この出産時の死亡という問題にさえも着手できないのですから、HIV母子感染予防の失敗も当然のことと言えるでしょう」

たとえ命を救うのに必要な薬を手にすることができても、多くは出産後に治療の権利を取り上げられてしまう。それは、母親の死につながるだけでなく、膨大な数の孤児を生むことになり、幼児や子供の死亡率を高めることにもなる。加えてピネル医師は次のように述べた。問題の一つに、女性がいまだに生殖の一つの" 個体"としてしかみられていない現状があり、その一方で、男性がその妻、娘、姉妹に治療を受けさせるかどうかを決定しているということがある。さらに多くの場合、女性は最後に自分自身のHIV感染を知らされるのである。医療従事者が最初に伝えるのは、その女性の夫や親戚の男性なのである。「言うまでもなく、この現状は女性が検診に行くことを奨励することにはなりません」とピネル医師は述べた。

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「国際的な人の移動と開発に関する国連ハイレベル対話」開催直前、 国連人口基金、「世界人口白書2006」発表:テーマは、女性と若者、国際人口移動

2006年8月28日
ニューヨーク、国連

「世界人口白書2006」:2006年9月6日グリニッジ標準時正午(日本時間同日21時)に世界同時発表」

今年の人口白書は、「国際的な人の移動と開発に関する国連ハイレベル対話」が行われる数日前の9月6日に発表される。白書によると、国際人口移動者全体の半数を女性が占めているが、彼女たちの権利や問題は概して無視されている。一方で女性の権利と健康、ニーズへの対応がなされるならば、人口移動は関係者全てにとって有益なものとなり得ると強調する。

若者に関する補足資料として、移住生活を続ける10人の若者の話が掲載されている「Moving Young(移動する若者)」も同時に発表する。

今年の人口白書は、「国際的な人の移動と開発に関する国連ハイレベル対話」が行われる数日前の9月6日に発表される。白書によると、国際人口移動者全体の半数を女性が占めているが、彼女たちの権利や問題は概して無視されている。一方で女性の権利と健康、ニーズへの対応がなされるならば、人口移動は関係者全てにとって有益なものとなり得ると強調する。

若者に関する補足資料として、移住生活を続ける10人の若者の話が掲載されている「Moving Young(移動する若者)」も同時に発表する。

人口白書は、アラビア語、英語、フランス語、ロシア語とスペイン語で入手できる。また報道関係者はパスワードを申請することで、解禁日前に白書と関連資料を入手できる。

記者発表詳細
国連事務次長兼国連人口基金事務局長のトラヤ・A・オベイドは、9月6日にロンドンで「世界人口白書2006」の記者発表をする。
問い合わせ先:
ピーター・ロブス(Peter Robbs):
+44-1480-465328, peter.robbs@ukonline.co.uk
クレール・ホフマン(Claire Hoffman):
+44-208-892-5215, claire.hoffman@ukonline.co.uk

ニューヨークでは午前11時15分から、上級技術顧問のラウラ・ラスキ (Laura Laski) が国連本部S-226室で記者発表する。
問い合わせ先: オマール・ガルゼディン(Omar Gharzeddine):
+1-212-297-5028, gharzeddine@unfpa.org
アブバカール・ダンガス(Abubakar Dungus):
+1-212-297-5031, dungus@unfpa.org

ワシントンでは、白書の主要著者であるマリア・ホセ・アルカラ (Maria Jose Alcala)が国連財団で午前10時に記者発表する。キャロリン・マロニー(Carolyn Maloney)下院議員(民主党、ニューヨーク州)、キャスリン・ニューランド(Kathleen Newland)移民政策研究所長、スーザン・フォーブス・マーティン(Susan Forbes Martin) ジョージタウン大学・国際移住研究所長が参加する。
連絡先: サラ・クレイブン(Sarah Craven), +1-202-326-8713, craven@unfpa.org

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