ODAクォータリー第26号(2009年6月)

国連人口基金(UNFPA)東京事務所
「性と生殖に関する健康(SRH)」の推進に向けた大きな一歩~第42回国連人口開発委員会~

3月30日から1週間、ニューヨークの国連本部で第42回人口開発委員会が開かれました。

今年の委員会では、1994年の国際人口開発会議(カイロ会議)で採択された「行動計画」の重要性が再確認されました。また、その基本理念である「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」の用語についても、議論がなされました。

「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」は、本来人口問題をミクロの視点からとらえ、妊娠・出産を含む女性の生涯を通じた健康や権利を指しますが、それにとどまらず「セクシュアル・ヘルス(性に関する健康)」も包括しています。しかし1994年当時は、「行動計画」に使用する表現としては参加国全体の理解が得られず、最終的には「セクシュアル」を入れずに「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」としてまとめられました。

様々な議論の後、今回の委員会の決議文書の中では「セクシュアル・アンド・リプロダクティブ・ヘルス/リプロダクティブ・ライツ」という表現が使われることになりました。人工妊娠中絶等に関する権利を含むことを懸念した一部の参加国が反対し、「セクシュアル・ライツ」は認められなかったものの、「セクシュアル・ヘルス」は含まれることが正式に合意されたのです。これは、「性と生殖に関する健康」の推進に向けた大きな前進と言えます。

また委員会では、2015年の「行動計画」の達成に向けて必要とされる年度別予算の上方修正を行いました。2010年度の予算は約647億米ドルと推計され、これは1994年時の見積りの3倍以上になります。今後の包括的な人口政策の推進に向けては、開発途上国の予算と先進国からの支援がさらに必要であることが再認識されました。

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Last updated: 2010-08-18