ODAクォータリー第10号(2005年6月)

スマトラ沖地震被災地はその後
─女性の自立支援のための心のケア

前号でご紹介した12月の地震への対応に引き続き、UNFPAは3月26日に再度インドネシアで起きた強い地震に対応して避難民、特に妊産婦のリプロダクティブヘルスと衛生状態を維持するための物資を送っています。今回は被災地で出産した、ある女性をご紹介します。 12月26日のスマトラ沖地震から3週間ほど経った今年1月15日、アチェ州ランブレー村の避難所で暮らす助産師のレヴィータさんは娘のザキーラちゃんを出産しました。バンダアチェでは病院の産科病棟が機能しておらず、医薬品や衛生用品も不足しているために出産は防水シートの上で行なわれ、薬も石鹸もなく、臍の緒はペーパーナイフで切り取られました。またインドネシアでは津波で5,500名の助産師の約3割が死亡したとされているように、被災によって医師や看護師も不足しており、レヴィータさんも自分の出産前まで他の妊婦の出産に立ち会っていました。UNFPAの推計では、1月現在、アチェ州だけで 15,000人の妊婦がいますが、このように基礎的な産科ケアさえ受けられない状況です。人道支援活動では、妊産婦に対する救援は優先順位が低いことが多くあります。しかし医薬品や医療体制の不十分な中での出産では、妊婦と胎児両方に命の危険が及びます。破傷風や感染症のほかにも失血による妊産婦死亡が増える恐れもあり、緊急の援助が必要とされています。

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Last updated: 2010-08-18