UNFPA発 世界の声が聞こえますか?第8回 『頭脳流出 自国で生きがい持ち働ける支援』(スリナム)

第8回 『頭脳流出 自国で生きがい持ち働ける支援』(スリナム)

UNFPA発 世界の声が聞こえますか?第8回 『頭脳流出 自国で生きがい持ち働ける支援』(スリナム)(1)

© Martin Caparros/UNFPA

南アメリカ大陸北東部の国スリナムの首都パラマリボにある職業訓練所で、ビビさん(22歳)=顔写真=は、働きながら看護師の勉強をしています。そして、一人前になったら、カナダで就職したいと笑顔で話します。

専門知識を生かして海外で働くという彼女の夢は、実はスリナムの国にとっては大きな問題につながります。1965年から2000年までに、高等教育を受けた人のうち約半数が海外で就職しているのです。


UNFPA発 世界の声が聞こえますか?第8回 『頭脳流出 自国で生きがい持ち働ける支援』(スリナム)(2)

スリナムのクリニックでの診察風景 ©IPPF

医師や看護師などの専門性を持った人たちが、よりよい収入や労働環境を求めて自国を離れてしまうことを「頭脳流出」と呼びます。例えば、スリナムの看護師の平均給与は月収約1万8,000円。生活も精いっぱいの金額なので、ビビさんの同級生もみな海外に行くことを希望しています。

母国に後ろめたい気持ちはない?と聞いても「仕事に見合ったお金が欲しいだけよ」と答えるビビさんですが、家族と離れて暮らすことに不安もあります。

生まれ育った国で、納得できる労働環境でやりがいのある仕事ができるように、国連人口基金は各国の政府に調査支援や政策のアドバイスをして協力しています。

例えば、ガーナ政府は医者と看護師に残業代を払うことを約束。フィリピンでは、帰国の助成金を出したり、新しいビジネスの資金を貸し付けたりしています。

◆親子で考えよう◆
あなただったら、医師や看護師をどうやって自分の国に引きとめますか?

掲載:朝日小学生新聞(2009年3月28日号)


Last updated: 2010-07-23