日本政府は、1970年から国連人口基金への支援を始めました。各国からの拠出金を主な財源として支援活動を運営している国連人口基金にとって、日本は主要な資金拠出国の一つです。
一般拠出金とは、国連人口基金の通常の活動(年次計画に沿って実施されるプログラム)や運営管理費の主な財源となるもので、2010年には総額5億770万ドルが各国の政府から拠出されました。このうち、日本は約2,544万ドルを拠出し、世界第8位の一般拠出金貢献国となっています。
| 2007年 | 2008年 | 2009年 | 2010年 | |
|---|---|---|---|---|
| 日本 (千米ドル) |
第5位 33,257 |
第6位 29,660 |
第7位 30,065 |
第8位 25,439 |
| 第1位 | オランダ | オランダ | オランダ | オランダ |
| 第2位 | スウェーデン | スウェーデン | スウェーデン | スウェーデン |
| 第3位 | ノルウェー | デンマーク | ノルウェー | ノルウェー |
| 第4位 | 英国 | ノルウェー | 米国 | 米国 |
| 第5位 | 日本 | 英国 | デンマーク | デンマーク |
| 第6位 | デンマーク | 日本 | 英国 | フィンランド |
| 第7位 | ドイツ | ドイツ | 日本 | 英国 |
| 第8位 | フィンランド | フィンランド | フィンランド | 日本 |
指定拠出金とは、拠出国が活動目的や活動地域などを指定して国連人口基金に拠出するもので、国連人口基金はその指定に従った活動を行います。紛争や自然災害などに対応する緊急性の高い支援活動なども、この指定拠出金というシステムを活用して行われます。
| 2007年 | 2008年 | 2009年 | 2010年 | |
|---|---|---|---|---|
| 日本 (千米ドル) |
第12位 3,447 |
第8位 9,200 |
第15位 2,300 |
第12位 2,500 |
| 第1位 | EC | オランダ | オランダ | 英国 |
| 第2位 | 英国 | EC | スペイン | オランダ |
| 第3位 | スペイン | スペイン | 英国 | スペイン |
| 第4位 | ルクセンブルグ | 英国 | スウェーデン | スウェーデン |
| 第5位 | ノルウェー | ルクセンブルグ | オーストラリア | EC |
©UNFPA Pakistan
近年、日本の指定拠出金によって支援を受けた活動として、ここではイラク(2004年)、インド洋大津波(2005年)、パキスタン大地震(2005年)、シエラレオネ(2007年度)と、パキスタン洪水被害(2010年)での活動を紹介します。
2004年のイラクに対する支援として、「イラク復興信託基金(IRFFI)」の一部として、国連人口基金の緊急支援事業に700万米ドルが拠出されました。日本政府からのこの拠出金は、「イラクの女性たちの安全な出産・緊急産科ケアを支援するプロジェクト」として、イラク各地の病院の産科病棟の改修、復旧工事、救急車や医療設備の整備、リプロダクティブ・ヘルス物資の供給などに充てられました。
2005年には、2004年末に起きたインド洋大津波被災地域支援のために550万米ドルの拠出がありました。国連人口基金は、各国からの津波対策用の拠出金を「コモン・プール・ファンド」という基金にまとめており、日本からの550万米ドルもこの基金に組み入れられました。日本政府からの支援は、「緊急産科ケアを含むSRHケア」と「被災者の心のケア」に充てられました。
2005年10月8日、パキスタン側のカシミール地域で起きた地震被災地域支援のために、日本政府は130万米ドルを拠出しました。地震によって深刻な被害を受けたムザファラド地域とマンセラ地域において、「女性に対する心理社会的サービスの提供と衛生キットの配布」を実施しました。
©UNFPA Sierra Leone Office
2008年3月、日本政府は100万米ドルを拠出し、1991年から11年間続いた内戦によって崩壊したシエラレオネの保健システムの復興のための、国連人口基金の活動を支援しました。妊産婦や新生児の死亡と病気を減らし、HIV/エイズや性感染症の蔓延を防ぎ、女性に対する暴力に対処するため、助産師や看護助手の訓練や、事業実施コミュニティーや国の指導者向けに、女性への暴力の予防や対処に関するセミナーが開催されました。また、身寄りのない未亡人やセックスワーカーに、治療、介護、カウンセリング等を提供するなど、シエラレオネのリプロダクティブ・ヘルスの向上に貢献しました。
2010年7月、1800万人以上が被災したパキスタンにおける洪水被害では、日本政府から50万ドルの緊急無償資金協力による支援がありました。北西部パンジャブ州及び南部シンド州に妊産婦の死亡・疾病を削減するための出産キット、衛生キット、新生児キット等が計2万個以上配布された他、16棟の産科及び、緊急産科医療が行える新生児ケアの施設が整備されました。
2007年から2010年における一般拠出金と指定拠出金を合わせた日本政府からの支援総額は以下の通りです。
| 2007年 | 2008年 | 2009年 | 2010年 | |
|---|---|---|---|---|
| 日本 (千米ドル) |
第6位 36,704 |
第6位 38,860 |
第6位 32,366 |
第8位 27,939 |
| 第1位 | オランダ | オランダ | オランダ | オランダ |
| 第2位 | ノルウェー | スウェーデン | スウェーデン | 英国 |
| 第3位 | スウェーデン | ノルウェー | ノルウェー | スウェーデン |
| 第4位 | 英国 | デンマーク | デンマーク | ノルウェー |
| 第5位 | デンマーク | 英国 | 英国 | 米国 |